重さの続く6月。ワンピースのルフィだけが跳ねた話【2024年6月】
PSA10トレカ相場まとめ
2024年6月
6月も、相場の重さは変わりませんでした。ポケモンが中央値-5.5%、ワンピースが-2.2%。全体としては軟調が続き、コレクションの評価額がじわじわ削れていく、あまり楽しくない月です。ただ、この月をただの下落月と片づけると、いちばん大事な特徴を見落とします。それは「主役だけが猛烈に走った」という、二極化のきつさでした。
数字で見る2024年6月
| タイトル | 中央値 | 上がった枚数 |
|---|---|---|
| ポケモン | -5.5% | 138枚中 46枚 |
| ワンピース | -2.2% | 61枚中 23枚 |
同じルフィで、天と地に分かれた
| カード | 変化 | 価格(月初→月末) |
|---|---|---|
| モンキー・D・ルフィ | +175% | ¥4,000 → ¥11,000 |
| モンキー・D・ルフィ SEC | +173% | ¥3,300 → ¥9,000 |
| モンキー・D・ルフィ SR | -56% | ¥17,999 → ¥7,900 |
| モンキー・D・ルフィ P | -48% | ¥8,500 → ¥4,400 |
この月をひとことで表すなら、この一覧です。上昇上位のトップ2はモンキー・D・ルフィで+175%・+173%。ところが下落上位にも、別バージョンのルフィが-56%・-48%で並んでいる。同じキャラクターが、片方で3倍近くに跳ね、片方で半値になっている。全体が重い月ほど、限られた「今の主役」に資金が集中し、それ以外は——たとえ同じキャラでも——買い手が薄く、じわじわ削れていきます。カード相場は名前だけでは括れない、というのが、こういう月にいちばんはっきり出ます。
ポケモンは高額カードが崩れた
| カード | 変化 | 価格(月初→月末) |
|---|---|---|
| リザードンex SR | -76% | ¥24,800 → ¥6,000 |
| イーブイ AR | -73% | ¥18,400 → ¥5,000 |
| コイキング AR | -60% | ¥17,970 → ¥7,150 |
| ゲンガーex SR | -52% | ¥9,450 → ¥4,500 |
ポケモンも同じ構図でした。中央値-5.5%で、138枚中46枚しか上がらず。下落上位を見ると、リザードンexのSRが¥24,800から¥6,000へ、イーブイのARが¥18,400から¥5,000へと、1万円台の中堅カードが3分の1前後まで崩れています。ピカチュウVのCSRが+51%と上がったカードもあるにはあるものの、板の主役から外れたカードは、容赦なく値を消されました。
『主役だけ上がって、あとは下がる』相場は、持っているカードによって体感がまるで違います。運よく今の主役を握っていれば「相場は強い」と感じ、そうでなければ「ひたすら重い」と感じる。どちらの感想も、自分の手札を通した歪んだ像です。だからこそ、板全体の中央値を見て、地に足の着いた温度感を持っておきたい。6月の実像は、あくまで「軟調のなかの、局地的な過熱」でした。
二極化の相場では、他人の自慢する含み益も、自分の含み損も、どちらも相場の全体像ではありません。SNSで『3倍になった』という声が流れても、それは主役を握っていた一部の話。中央値というひとつの物差しを持っておくだけで、そういう声に振り回されずに済みます。