半年ぶりに底打ち感の出た10月。ポケモンがようやく反発した話【2023年10月】
PSA10トレカ相場まとめ
2023年10月
相場を長く見ていると、「潮目が変わる瞬間」には独特の匂いがあります。10月はそれでした。ポケモンの中央値が+0.7%。数字だけ見れば誤差のようなプラスですが、6月から4ヶ月続いた下落のあとで、初めて上げた枚数(65枚)が下げた枚数を上回った。127枚中65枚が上昇、つまり辛うじて過半数が上を向いた月です。7月に-30%まで沈んだ相場が、ここまで戻してきた事実のほうを重く見たい。
そしてワンピースは、もっとはっきりしていました。中央値+8.1%、17枚中10枚が上昇。こちらは「辛うじて」ではなく、明確な反発です。半年ぶりに、両タイトルがそろってプラスで月を終えた——底打ちを疑いたくなる材料が、久しぶりに出そろいました。
数字で見る2023年10月
| タイトル | 中央値 | 上がった枚数 |
|---|---|---|
| ワンピース | +8.1% | 17枚中 10枚 |
| ポケモン | +0.7% | 127枚中 65枚 |
安値に沈んでいたカードが跳ねた
| カード | 変化 | 価格(月初→月末) |
|---|---|---|
| ピカチュウ プロモ | +96% | ¥5,230 → ¥10,275 |
| コイキング AR | +72% | ¥7,500 → ¥12,925 |
| ピカチュウ AR | +68% | ¥6,350 → ¥10,680 |
| ゲンガー CHR | +41% | ¥3,900 → ¥5,500 |
| スイクンV SAR | +30% | ¥5,000 → ¥6,500 |
上昇上位を見て、反発は本物かもしれないと思いました。ピカチュウのプロモが¥5,230から¥10,275へ、コイキングのARが¥7,500から¥12,925へ。跳ねているのは、夏のあいだに数千円台まで叩き売られていた中堅カードです。底で安く放置されていた玉が、値ごろ感から一斉に拾われる——これは下落相場が反転するときの、いちばん典型的な初動の形です。高額の看板ではなく、こういう手の届く価格帯から先に動くのがポイントでした。
ワンピースは主役が2倍に
| カード | 変化 | 価格(月初→月末) |
|---|---|---|
| モンキー・D・ルフィ P | +100% | ¥6,500 → ¥13,000 |
| ウタ SEC-P | +33% | ¥10,000 → ¥13,250 |
| ネフェルタリ・ビビ L-P | +23% | ¥15,500 → ¥19,000 |
| ポートガス・D・エース SR-SP | +20% | ¥100,000 → ¥120,000 |
| モンキー・D・ルフィ SEC-SP | +18% | ¥217,000 → ¥255,000 |
ワンピース側は、主役が真っ先に走りました。モンキー・D・ルフィのプロモが¥6,500から¥13,000へ、ちょうど倍。高額のコミパラSECも¥217,000から¥255,000へ買われています。相場が戻るとき、まず人気の中心に資金が向かうのはワンピースでも同じ。エースの高額枠まで含めて、上から下まで満遍なく買われたのが、ポケモンより数字が強く出た理由です。
ただし、落ちるものはまだ落ちていた
| カード | 変化 | 価格(月初→月末) |
|---|---|---|
| ミュウ AR | -73% | ¥14,945 → ¥4,100 |
| バオッキーVSTAR SAR | -52% | ¥8,888 → ¥4,300 |
| リザードンex UR | -37% | ¥25,500 → ¥16,000 |
| メイ SR | -32% | ¥180,000 → ¥122,000 |
ここで相場師の悪い癖が顔を出します。「本当にこれで底か?」と疑いたくなる。実際、反発の月でもミュウのARは¥14,945から¥4,100へ-73%、メイのSRは¥180,000から¥122,000へと、しっかり下げているカードがありました。全面高ではなく、あくまで「上げが下げをわずかに上回った」月。こういうまだら模様の反発は、往々にして本物の底ではなく、底を確かめにいく途中の一歩だったりします。
結論から言うと、この10月の反発は長続きしませんでした。11月・12月に相場はもう一度重くなります。相場の底は一度では決まらず、何度か試しにいってから固まるもの。10月は「底を確認しにいった最初の動き」——そう位置づけると、この後のジグザグが腑に落ちます。反発が出たからと飛びつかず、疑いながら見る目も、たまには役に立ちます。